スタジオ設計にあたってのコンセプト
キャパシティ250人、飲食ラウンジ、厨房
気軽に立ち寄れるようなアットホームな内装
住宅街のため遮音性能は強固にする
ステージ上はデットに、客席はライブ感
キャパシティ250人、飲食ラウンジ、厨房
気軽に立ち寄れるようなアットホームな内装
住宅街のため遮音性能は強固にする
ステージ上はデットに、客席はライブ感
入口を入ると広々としたラウンジがあり、大きなバーカウンターとその脇に厨房をつくりました。その奥がホール入口となっておりその脇にモギリがあります。
ライブとは別に飲食スペースのみの利用も可能なプランニングになっていますので、演奏時間外も食事をしたり、ライブの後打ち上げをしたりもしているようです。
昨今はライブハウスも乱立してきているので、こうしたそのお店の独自性を出していくということが重要視されます。
ラウンジ、ホール共にウッディーな内装としました。ラウンジは白い左官壁にナチュラル系の配色のラーチベニヤや杉材を使い、またカラーのガラスブロックやレンガタイルをワンポイントにしています。
デザイン的にはシャープな感じにしているので、ラフな素材を使いながらも明るく上品な感じに仕上がっています。
昔ながらのライブハウスの薄暗い入りづらい雰囲気とはかけ離れた、誰でも入って来やすい明るいお店になったと思います。
またホールも従来のライブハウスにありがちな黒ペンキ一色という内装ではなく、音響的にも乱反射を狙った凹凸の大きいスタッコ調の左官壁やタイルをふんだんにつかいました。
既存の建物は鉄骨に波型鋼板一枚貼り付けただけの倉庫用の平屋の建物でした。
そのためホールの外壁廻りは全面重量ブロックを積み、天井も2重の遮音天井としました。
その結果、外部に対してD-78という高い遮音性能が得られました。
ホール内の内装はステージ上は天井壁面共に吸音板を取付け非常にタイトな音場になっています。
また客席部分も天井及びお客様の手の届かない高い壁の部分に全面吸音材を取り付けました。ライブホールの場合どうしても壁面の吸音材はお客様に触られてすぐボロボロになってしまいます。
そこで、お客様の手の届かない部分で吸音率を稼ぐという方法にしました。
結果メインのEV社のラインアレイのスピーカーが高性能であることも手伝い、ホールのどの位置で聴いていてもクリアで定位がよく見えるそれでいてライブ感のある良い音場になったと思います。